4人家族の備蓄水は何リットル?7日84Lを7箱・91kgに直す
上位記事が載せる「3L=飲料1L+調理2L」の内訳は、公的原典6件のどこにもありませんでした。原典で確認できる数字と非常食メーカーの公表必要水量から、4人家族の備蓄水84L(7日分)を2L×6本ケース7箱・約91kg・約0.42m²に換算します。
答え 4人家族・7日分 7 箱 2L×6本ケース
PR 本記事にはアフィリエイト広告(PR)が含まれます。
「1人1日3L」に人数と日数を掛ければ水の量は出ます。ただしそこで止まると、買う単位の「箱」まで届きません。
この記事は3L×4人×7日=84Lを2L×6本ケースの箱数・重量・面積に直します。あわせて、検索上位に並ぶ「3L=飲料1L+調理2L」という内訳が、今回確認した公的原典6件に見当たらないことも原文で示します。以下は公表値の四則演算です(当サイトは商品を試していません)。
3L × 4人 × 7日 ÷ 12L
7箱
「1人1日3リットル」(農林水産省ほか)と2L×6本ケースの公表値(富士ミネラルウォーター 13.0kg)にもとづく当サイトの計算。
結論から:3日分なら3箱、7日分なら7箱
| 備蓄日数 | 4人家族の水量 | 2L×6本ケース | 総重量 |
|---|---|---|---|
| 3日分(最低ライン) | 36L | 3箱 | 39kg |
| 7日分(大規模災害の推奨) | 84L | 7箱 | 91kg |
帯は箱数(7箱を1とした比率)。重量は1箱13.0kgでの当サイト計算値。
大阪市水道局は「1人1日3リットル×3日分×4人分=36リットル」と計算例を公開しています。36Lも84Lも12Lで割り切れるのが4人家族の特徴です。
「飲料1L+調理2L」という内訳は、公的原典に見当たらない
6つの原典を並べても、内訳の数値は出てこない
| 出典(すべて公的) | 原文の表記 | 3Lが指すもの |
|---|---|---|
| 農林水産省 家庭備蓄ポータル | 「飲料用と調理用(※)だけで一人当たり1日3リットル」 | 飲料+調理 |
| 首相官邸 | 「飲料水 3日分(1人1日3リットルが目安)」 | 飲料水 |
| 東京都水道局 | 「人間に必要な水の量は1人1日3リットルです」 | 記載なし |
| 大阪市水道局 | 「生命を維持するために必要な飲料水の量は、1人1日あたり3リットル」 | 飲料水 |
| 内閣府 帰宅困難者ガイドライン | 「1人当たり1日3リットル、計9リットル」 | 飲料水(企業備蓄) |
| 厚生労働省 水道耐震化指針 表3 | 「地震発生~3日まで 3㍑/人・日/水用途:飲料等」 | 応急給水の目標 |
用途を書き分けているのは農水省だけで、その農水省も「湯せん、食品や食器を洗ったりする水は別途必要です」と除外を注記するにとどまります。飲料◯L・調理◯Lという分解は、6件のどこにもありませんでした。
内訳を「飲料用約1L、調理用約2L」と書く記事は事業者メディアや個人サイトに多く、多くが出典に農林水産省を挙げます。しかし当該ページ本文に内訳はありません。孫引きになるため採用しません。
原典にある唯一の分解は「発災当日は水1L+非常食3食」
持ち出し用の1日分の文脈ですが、調理をしない日の水は1Lが農水省自身の数字として存在する唯一の手がかりです。
調理用水は献立しだいで5.5倍ぶれる
3Lのうち調理分が何Lかは、何を食べるかで決まります。メーカーが1食あたりの必要水量を公表しているので積み上げられます。
| 非常食(公式の品名) | 1食の必要水量 | 4人×7日=84食分 |
|---|---|---|
| 尾西 携帯おにぎり 鮭 42g | 67ml | 5.6L |
| 尾西 100g尾西の白飯 | 160ml | 13.4L |
| 安心米 白米 100g | 170ml | 14.3L |
| 安心米 白がゆ 41g(おかゆの場合) | 230ml | 19.3L |
| 日清 カップヌードル | 280ml | 23.5L |
| 日清のどん兵衛 きつねうどん[東] | 370ml | 31.1L |
各社公式サイトの公表値。幅は1食67〜370mlで5.5倍。右列は「4人が3食とも同じ品を7日食べた場合」という極端な仮定での計算です。
同じ100gのアルファ米でも尾西160ml・安心米170mlと違い、「アルファ米=◯ml」とは丸められません。
「調理2L」はメーカー公表値の上限でも届かない
調理を2L/人・日とすると4人7日で56Lです。表でいちばん水を使うどん兵衛だけを84食食べても31.1Lで、56Lは公表値から説明できません。湯せんや洗い物の水は農水省の注記で3Lの外なので、そこにも寄せられません。
朝はアルファ米(160ml)、昼は調理不要のもの、夜はカップ麺(280ml)と置くと1人1日440ml、4人7日で12.3L。この献立は当サイトの仮定です。
積み上げられない項目もある
サトウ食品の公式FAQは湯せんを「鍋に十分な量のお湯を沸かし」「15分以上加熱」と書くだけで、水量をmlで示していません。当サイトも数値化しません。鍋で炊く場合は尾西食品の公式レシピで「注水量分220ml〜250ml」、袋の160mlの1.4〜1.6倍です。
3日分か、7日分か
首相官邸は「飲料水 3日分」を示したうえで「大規模災害発生時には、『1週間分』の備蓄が望ましい」と注記します。1週間の原典は南海トラフ地震防災対策推進基本計画の「被災地域では自活のため最低でも3日間、可能な限り1週間分程度の備え」です。
厚生労働省の指針では、応急給水の目標水量は発災〜3日が3L/人・日(飲料等)、7日で20〜30L/人・日です。この20〜30Lは配る側の目標で、家庭が買う量ではありません。84Lに20Lを足す計算にはならず、20Lが飲料を含む内数である点は生活用水の必要量の記事で原文を引きました。
手持ちから差し引けるのは、最初の3日分だけ
汲み置きした水道水には期限があります。東京都水道局は「常温で保存すれば3日程度、冷蔵庫で保存すれば10日程度持続します」(塩素の消毒効果)と公表し、期限後は生活用水に回すよう案内しています。浄水器を通した水や沸かした水は対象外です。
置き換えられるのは常温なら最初の3日分=36Lまで。84Lから引けば残り48L、買い足すのは4箱です。冷蔵庫の10日は停電で前提が崩れると考えられるため、常温の3日で見ています。36Lの汲み置きには20Lタンク2本分の容器が要ります。6Lの給水バッグなら6個必要です(3個セットで18L)。容量は商品ごとに確認してください。
84L=7箱を、どこに置くか
2L×6本ケースの外寸は富士ミネラルウォーターが272×220×315mm・13.0kg、日田天領水が約330×190×320mm・約13kg。底面積は0.060〜0.063m²、A4用紙1枚(0.062m²)とほぼ同じです。
7箱の平置きなら床は約0.42m²(A4用紙7枚分)、3段積み(3+3+1)なら約0.18m²で高さ945mmです。272×220mm・13.0kgを前提にした当サイトの計算です。
富士ミネラルウォーターは「段ボールのまま常温で保存してください」としており、箱から出す収納は案内と合いません。分散配置はマンションでの保管場所の記事に整理しました。
おかゆは水を多く使う:アルファ米の1.2〜1.4倍
おかゆは1食200〜230ml(尾西42g白がゆ203ml・安心米白がゆ230ml)で、100gのアルファ米(160〜170ml)の1.2〜1.4倍。やわらかい主食が多い家庭ほど調理用水は増えます。
要配慮者向けの加算目安は公的資料に無い
乳幼児・高齢者・妊娠中の人がいる家庭への加算目安は、公的資料に数値が見つかりませんでした。農水省の要配慮者向けガイドはPDFが画像化されており本文を確認できません。加算の目安は、確認できるまで書きません。1人分から積む手順は一人暮らしの備蓄水は何本かの記事にまとめました。
まとめ
- 4人家族は3日分36L=3箱、7日分84L=7箱(2L×6本ケース換算)
- 7箱は約91kg。平置きで約0.42m²、3段積みなら約0.18m²
- 「3L=飲料1L+調理2L」は確認した公的原典6件に無い
- 非常食の必要水量は1食67〜370ml。84食で5.6〜31.1Lの幅
- 汲み置きで引けるのは常温3日分の36Lまで。残り48L=4箱
数値は各機関・メーカーの公表時点のものです。購入前に公式サイトでご確認ください。
参考にした情報源
全19件のうち11件 が公的機関の公開資料です。
- 大事な水、どうやって備えますか? | 農林水産省 家庭備蓄ポータル
- 災害が起きる前にできること | 首相官邸
- 南海トラフ地震防災対策推進基本計画(令和7年7月1日 中央防災会議) | 内閣府
- くみ置く際の留意事項 | 東京都水道局
- 災害時に備えた食品ストックガイド(5)命をつなぎ止める水 | 農林水産省
- 災害時に備えた食品ストックガイド(6)いろいろな非常食で、楽しく備蓄 | 農林水産省
- 災害時に備えた食品ストックガイド(1)なぜ家庭備蓄が必要なの? | 農林水産省
- 水道の耐震化計画等策定指針 表3 応急給水量等の目標設定例(本文p.21) | 厚生労働省健康局水道課
- 製品規格(全商品の必要水量・出来上がり量の一覧) | 尾西食品株式会社
- 鍋を使ったもどし方 | 尾西のアルファ米レシピ集 / 尾西食品株式会社
- ご家庭での備蓄食品について(安心米 全商品の加水量・戻し時間) | アルファー食品株式会社
- カップヌードル 商品情報 | 日清食品グループ
- 日清のどん兵衛 きつねうどん[東] 商品情報 | 日清食品グループ
- よくあるご質問(電子レンジ以外での調理) | サトウ食品株式会社
- 非常用5年保存水2リットル PETボトル 6本入 | 富士ミネラルウォーター公式オンラインショップ
- 【5年保存可】日田天領水 長期保存用ペットボトル2リットル6本セット | 日田天領水公式オンラインショップ
- いざというときに備えて飲料水を備蓄しましょう | 大阪市水道局
- 事業所における帰宅困難者対策ガイドライン(平成24年9月) | 内閣府
- 広報ぼうさい 第73号「できることから始めよう!防災対策 第3回」 | 内閣府 防災情報のページ