簡易トイレを公表値で比較:回数単価・保存年数・処理方式の3軸
メーカー公式と防災安全協会カタログの公表値だけを、回数単価(円/回)・保存年数・処理方式の3軸に揃えて比較しました。4人7日分=140回を揃えると総額9,960〜50,000円、保管体積13.7〜67.5Lと約5倍の差が出ます。
答え 4人7日分=140回の総額 5 倍 9,960〜50,000円
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簡易トイレは20〜500回分と刻みがばらばらで、価格だけでは割高か分かりません。メーカー公式と防災安全協会カタログの公表値だけを、回数単価(円/回)・保存年数・処理方式の3軸に揃えました。商品は試していないので使用感は扱いません。
140回を揃える総額 50,000円 ÷ 9,960円
5倍
4人7日分=140回を公表価格で揃えたときの幅。当サイト計算。
結論から:先に必要回数、次に円/回、最後に置き場所
- 必要回数を決める(1人1日5回 × 日数 × 人数)。1人3日分15回、4人7日分140回(計算式)
- 回数単価は公表値で49.8〜264円/回。同じ140回でも総額は9,960〜50,000円
- 保管体積は13.7〜67.5Lで4.9倍差。決めるのは価格ではなく処理方式で、総額の順位とは一致しません
- 検索語の「簡易トイレ」は内閣府の定義では携帯トイレ(袋+凝固剤)
軸1:回数単価は公表値どうしで約5倍開く
| 製品 | 回数 | 公表価格 | 円/回 | 価格の出所 |
|---|---|---|---|---|
| アイリスオーヤマ 非常用トイレセット10g | 100 | 4,980円 | 49.8 | 協会カタログ(2025-09) |
| マイレット S-100 | 100 | 16,500円 | 165.0 | 公式通販(2026-08) |
| サニタクリーン簡単トイレ20枚入 | 20 | 3,850円 | 192.5 | 公式通販(2026-08) |
| マイレット mini-10 | 10 | 1,980円 | 198.0 | 公式通販(2026-08) |
| マイレット mini-2 | 2 | 528円 | 264.0 | 公式通販(2026-08) |
帯は円/回を最大値264.0円(mini-2)で割った比率です。円/回は当サイトが「公表価格 ÷ 公表回数」で算出。価格は協会カタログ(2025年9月5日発行)と公式通販(2026年8月時点・税込)の掲載値です。広告カードの1回あたりの金額は販売ページ表示からの参考値で、比較には含めていません。通販にはより安い製品もありますが、仕様の出所が販売ページ表記だけのものもあります(Qbit・スツーレは公式サイトで数値を確認できず除外)。
4人7日分=140回を揃えると、総額と体積はこうなる
単価の差は必要回数につなぐと総額の差になります。体積は公表寸法の外形値。
| 揃え方 | 買う回数 | 総額 | 保管体積 | 140回の実効単価 |
|---|---|---|---|---|
| アイリス10g 100回分×2 | 200回 | 9,960円 | 13.7L | 71円 |
| マイレット mini-10×14 | 140回 | 27,720円 | 17.0L | 198円 |
| サニタクリーン20枚入×7 | 140回 | 26,950円 | 53.3L | 192円 |
| スターライト 250回分×1 | 250回 | 50,000円 | 67.5L | 357円 |
帯は保管体積を最大値67.5Lで割った比率、実効単価は総額÷140回(当サイト計算)。サニタクリーンは公式ショップの寸法(研究所掲載値なら7箱85.5L)。
両端(9,960円=13.7L、50,000円=67.5L)は順序が一致しますが、中間では逆転します。サニタクリーン20枚入×7は mini-10×14より770円安いのに体積は約3.1倍。決めているのは価格ではなく処理方式なので、総額と体積は別々に確認してください(置き場所)。
1人3日分(15回)だけなら、大箱は85回余る
- マイレット mini-10×2(20回) = 3,960円 / 2.43L。この記事の3案では最小(サニタクリーン20枚入×1は3,850円/7.62L)
- アイリス10g 100回分×1 = 4,980円 / 6.87L。単価49.8円と低いが85回分が余る
大箱にするかは余る85回を使う見込み次第です。
軸2:保存年数は7年・10年・15年・半永久の4段階
| 表示年数 | 製品(メーカー) | 公表されている条件 |
|---|---|---|
| 7年 | サニタクリーン(総合サービス) | 購入日起算。直射日光・高温多湿を避ける |
| 10年 | マイレット標準品(まいにち) | 使用期限をパッケージに記載 |
| 15年 | 非常用トイレセット(アイリスオーヤマ) | 未使用・未開封 |
| 半永久 | ヒノキパック(YAMATO-NB) | 耐久年数欄が「半永久保存」 |
保存年数の公的な規格や統一基準は見当たらず、各社が自社試験にもとづき自主的に表示した数字です。
起算点が「購入日」か「製造日」かで手元の年数が変わる
サニタクリーンは「購入から7年」、NBYの防災LABは「凝固剤の製造日から15年」です。後者は流通期間のぶん手元の残りが短くなるため、届いた表示で入れ替え時期を決めます(入れ替え周期はこちら)。まいにち株式会社は、生理食塩水吸収量が10年後もほぼ横ばい(59.3→59.2ml/g)という試験表を公開しています。
「半永久保存」は処理方式が違うから成り立つ
ヒノキパックの処理剤は高吸水性樹脂ではなくヒノキ粉末です。樹脂の吸水量が経年で変わる前提が当てはまらず、他社の10年・15年と同じ土俵ではありません。
軸3:処理方式は3つ。吸水量の数値は横並びにできない
- 粉末凝固剤タイプ:便袋に凝固剤を入れる。公表値は1回7〜15g、箱の体積は1回69〜122mL(アイリス100回分69mL〜mini-10 122mL・当サイト計算)。同じ粉末型でも1〜5回パックは146〜153mL
- 吸水シート一体タイプ:サニタクリーンは吸水量約1,000cc・約3分で凝固安定・JIS S0252:2021合格と公表。1回381mLと粉末型の約3〜5倍
- 便座一体型:公的定義の「簡易トイレ」。スターライト工業の簡易水洗型大便器は191,500円で桁が違う
内閣府の1回の排泄量は約200〜300mL、凝固剤7gなら吸水量は約415mL(当サイト計算)です。
使用済みの捨て方は自治体で違う
横浜市は、災害時は使用済みトイレパックだけをまとめて燃やすごみの日に排出、平時の未使用品は凝固剤の中身が燃やすごみ・外袋がプラ資源と区分を分けています(最終更新2026年4月7日)。メーカーの案内も「可燃ゴミ(自治体のルールに従う)」(まいにち)、「紙おむつと同様」(総合サービス)。区分は自治体で違うので、お住まいの案内をご確認ください。
誤解:「防災製品等推奨品だから性能が保証されている」
協会の認証条件は「防災分野において有益な活用が可能で安全性、機能性、利便性に寄与するもの」など2項目で、何mL吸水すれば合格といった数値基準は非公開です。申請料20,000円・認証料50,000円(税別)と年会費がかかる有償の制度です。ただしカタログ自体は公表値が同じ書式で並ぶ比較資料として有用です。
まとめ
- 必要回数を決める(1人1日5回 × 日数 × 人数)。1人3日分15回、4人7日分140回
- 円/回に正規化する。公表値は49.8〜264円/回、140回の総額は9,960〜50,000円
- 保管体積は別に見る。13.7〜67.5Lの4.9倍差で、総額の順位と一致しない
- 保存年数は4段階。起算点と吸水量の試験液、捨て方の自治体差を確認する
数値は2025年9月のカタログと2026年8月の公式通販の掲載値です(備蓄水から組み立てる場合はこちら)。
参考にした情報源
全14件のうち3件 が公的機関の公開資料です。
- 避難所におけるトイレの確保・管理ガイドライン 平成28年4月(令和6年12月改定) | 内閣府(防災担当)
- 防災・防疫推奨品カタログ(2025年9月5日発行) | 一般社団法人 防災安全協会
- マイレット公式通販サイト 商品ページ | まいにち株式会社
- マイレットとは?(長期保存試験データ・抗菌/消臭検査・廃棄方法) | まいにち株式会社
- サニタクリーン 簡単トイレ20枚入(BS-140) | 株式会社総合サービス SSオンラインショップ
- サニタクリーン簡単トイレ20枚入り 製品ページ | 災害用トイレガイド(NPO法人 日本トイレ研究所)
- 非常用臭わないトイレセット | クリロン化成株式会社
- BOS非常用臭わないトイレセット サイズ一覧(PDF) | クリロン化成株式会社
- 技術シート No.24-17「簡易トイレ用凝固剤の各種性能試験」(2025年1月1日発行) | 地方独立行政法人 大阪産業技術研究所
- トイレパックについて(最終更新 2026年4月7日) | 横浜市
- 防災製品等推奨品認証制度について | 一般社団法人 防災安全協会
- 防災製品等推奨品マーク(審査会日程) | 一般社団法人 防災安全協会
- Qbit(キュービット)製品一覧 | 株式会社ファンデクセル
- スツーレ公式サイト 全商品 | スツーレ株式会社